土地屋敷調査士試験で使用できる関数電卓の特徴と選び方のポイント

土地屋敷調査士の試験では、関数電卓を使用して計算ができます。ですが、中にはそもそも関数電卓がどういったものなのかわからない方もいるのではないでしょうか。

そこで、土地屋敷調査士試験で使われている関数電卓の概要やどういった問題で使うのか、選び方のポイントなどについて解説します。この記事を読むことによって試験で使う関数電卓はどういったものを選択すれば良いのかなどがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。

土地家屋調査士試験で使う関数電卓とは何か

一般的な通常の電卓とは異なり、三角関数など、多くの機能が内蔵された電卓です。土地屋敷調査士の試験では、午前の部と午後の部の試験で電卓を使用し、答えを導き出すことができます。
関数電卓は、通常の電卓で計算できる足し算や引き算、掛け算、割り算といったものはもちろんのこと、それ以上に難しい計算がスムーズに行えるような機能が備わっています。

土地屋敷調査士の試験では、限られた時間の中で複雑な計算を行わなければなりません。一般的な電卓にはないような三角関数で使われる「sin」「cos」「tan」などのボタンがたくさんついています。
これらのボタンを組み合わせることにより、通常入力では手間がかかるような計算を瞬時に行えるのが特徴です。

また、方向キーがついており、入力したものを部分的に修正することもできます。これも一般的な計算機にはない機能です。それから、メモリー機能も土地屋敷調査士の試験で大活躍します。

例えば、長い座標値を毎回入力するのは手間に感じるでしょう。手打ちで入力すれば打ち間違いなどのリスクも高くなります。ですが、関数電卓であれば、メモリー機能に何度も使う座標値などの数値を登録することが可能です。
入力にかかる時間や手間が減らせるほか、ミスを減らすことにもつながります。

関数電卓はどの問題で使用する?

土地屋敷調査士試験では、50点分の択一式問題20問と、50点分の記述式問題が2問(土地・建物)出題されます。

このうち、関数電卓を活用するのが、土地の問題です。電卓を使わなければ計算できないほどの複雑な問題が出るともいえます。限られた時間の中で計算しなければならないので、関数電卓を活用し、問題を解いていきましょう。

こちらの記事では計算問題の回答方法のコツを解説しています。あわせてぜひご覧ください。
土地家屋調査士試験の計算問題とは?計算なくして合格なし!

【注意】使用できない関数電卓

関数電卓であれば、どれでも良いわけではありません。試験で使用できる電卓については、条件を満たしたものでなければなりません。法務省の公式ホームページで使用可能な電卓が発表されるので、事前に確認しておきましょう

例えば、プログラム機能を有している関数電卓は使用できません。他にも、プリント機能が搭載されているもの、アルファベットやかな文字が入力できるものなどもNGです。電池式(太陽電池・乾電池等)以外のものも使用できないので注意しましょう。

試験開始前に使用する電卓の確認があります。もし、使用が認められていない電卓を持ち込んでしまった場合、試験に参加できない可能性があるので注意しなければなりません。

なお、故障の可能性などもあるため、電卓は2台まで持ち込めます。万が一故障する可能性を考えると、必ず2台持って行ったほうが良いでしょう

また、故障しなかったとしても2台それぞれを活用しながら試験を進めていくことも可能です。例えば、複素数計算用と交点計算用でそれぞれ設定を済ませておいたものを持ち込むこともできます。
関数の計算が必要ない建物の問題には、ボタンの少し大きい通常の電卓を使用するなど使い分けてみてはいかがでしょうか。自分にとって使いやすい形で2台選択してみてください。

関数電卓を選ぶポイント

関数電卓にはさまざまな選択肢がありますが、試験で使用する電卓を選ぶにあたり、押さえておきたい選び方のポイントについて紹介します。条件を満たした関数電卓が見つかったら、最後に忘れずに試験で使用可能な電卓か法務省の公式ホームページで確認しておきましょう。

関数電卓を選ぶ際に重視すべきポイントは以下のとおりです。

ポイント1.複素数計算に対応しているもの

電卓を選択する際は、複素数計算に対応しているものを選択しましょう。複素数計算とは、座標の計算や辺長X座標とY座標を一つで表せる計算です。
通常計算でも答えを出すことはできますが、効率の良さで考えると複素数計算機能は必須ともいえます。

また、複素数計算を利用することにより、通常計算と比較して入力回数を抑えることが可能です。つまり、入力のミスも減らせることにつながるので、新たに関数電卓を選ぶ際には複素数計算ができるかどうかを最も重視しましょう。
試験は非常に難しく、慎重に計算を行わなければなりません。時間との戦いになることもあります。複素数計算ができない関数電卓を選択してしまうと時間がかかるので、注意しましょう。

もちろん、事前に複素数計算とはどういったものなのかを確認し、対応しておく必要があります。

ポイント2.交点の計算に対応しているもの

交点土地屋敷調査士試験では交点の計算が必要になるため、交点計算に対応したものを選択しましょう。交点計算とは、未知点とも呼ばれる直線と直線の交点の座標を求めるための計算のことをいいます。

また、土地屋敷調査士の試験では2台の電卓を使用できるため、使い分ける場合は複素数計算用と交点計算用でそれぞれ分けておくのもおすすめです。
1台で済ませようと考えると、モードを切り替えた際にあらかじめ記録してあるメモリーの座標が消えてしまうものもあります。

ポイント3.メモリー数が多いもの

いくつのメモリーが使えるのかも確認しておきましょう。
関数電卓を使うと打ち間違いを防ぐことができますが、これはメモリー機能が搭載されており、座標値のほか、辺長や方向角などを記憶できるからです。何度も手打ちで入力する必要がなくなり、入力のミスを避けることに繋がります。

実際に試験では複数のメモリーを使用することになるので、数は多い方が良いでしょう。その年によって扱う座標値が変わるので、実際に試験が始まってみないといくらメモリーを必要とするのかがわかりません。
一つの目安として、10前後、できれば10以上あると良いとされています。

おすすめの関数電卓

実際にどのような関数電卓を購入すれば良いのかわからず悩んでいる方のために、おすすめの商品を紹介します。

CASIO fx-JP500

土地屋敷調査士試験で多くの方が使用している関数電卓です。計算スピードが速く、高度な関数計算にも瞬時に対応できます。9個のメモリーが利用でき、何度も使う数値などを登録し、計算効率を高めることが可能です。
1画面には4行の日本語が表示できます。わかりやすいアイコンのメニュー表示も特徴です。

キヤノン F-715SG

メモリーが17セットできるため、メモリー数にこだわりたい方におすすめです。初めて関数電卓を使う場合でも操作性がシンプルでわかりやすいといえます。
189の関数・機能が搭載されており、機能性にも優れた商品です。持ち運びをする際、傷がついたり誤って起動するのを防いだりするためのハードカバーがついています。

自分にぴったりの1台を用意しよう

いかがでしたでしょうか。土地屋敷調査士の試験で使える関数電卓とは何かなどについて紹介しました。電卓選びのポイントなどがご理解いただけたのではないでしょうか。
さまざまな製品があるので、その中から自分にぴったりの1台を探してみてください。

土地屋敷調査士の試験に挑むにあたり、他にも押さえておきたいことがたくさんあります。合格実績で比較した「土地家屋調査士」の予備校ランキングでは試験合格を目指すにあたり、役立つ情報を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。