土地家屋調査士の試験を独学で受験するための科目別勉強法

土地家屋調査士なるためには、年1回行われる試験での合格が必須ですが、その合格率は8%前後と低く難関試験といえます。
資格取得を目指して通信講座や予備校を利用する人も多い中、さまざまな理由から独学で挑戦したいと考えている人も少なからずいるはずです。
そこで、土地家屋調査士試験を独学で勉強し資格取得を目指している人に向けて、試験科目ごとの勉強法を分かりやすく解説していきます。
今回は、難易度が高くすべての受験者が避けては通れない「午後の部」の試験科目に着目しているので、ぜひ参考にしてみてください。

土地家屋調査士試験の鍵となる「午後の部」

土地家屋調査士の試験は、「午前の部」「午後の部」の2部制ですが、測量士・測量士補・一級建築士・二級建築士の資格があれば「午前の部」の受験が免除されるため、現状は「午後の部」のみ受験する人が多いようです。
「午後の部」の試験科目は以下となります。

「午後の部」の試験科目

1.民法に関する知識
2.登記の申請手続き(登記申請書の作成に関するものを含む。)及び審査請求の手続きに関する登記
3.その他土地家屋調査士法第3条第1項第1号から第6号までに規定する業務を行うのに必要な知識及び能力

2時間30分の試験時間で、1~3より択一式問題20問、書式問題2問が出題されます。

独学による【択一式問題】の勉強法

択一式問題の学習ポイントは、テキストと問題集を使った基本的な学習方法を繰り返すことです。
科目ごとの具体的な勉強法を見ていきましょう。

1.民法の勉強法

「民法」の択一式問題では、「総則」と「物権」「相続」の3つから出題されます。
テキストや問題集で学習したら、出題傾向の分かる過去問題集を使うことがおすすめです。
もし過去問題集だけでは解答に自信がない場合には、行政書士など他の資格試験にある民法の過去問題集を解いてみるのも良いでしょう。

2.不動産登記法の勉強法

不動産登記法に関する問題は、「不動産登記法」やその他関連法規から出題されますが、出題数が多いため重点的に学習しておきたい科目です。
不動産登記法には、「敷地利用権」「敷地権」のように似た用語や文言が多く間違えやすいため、まず用語を正確に覚えて意味を理解することから始めましょう。
用語の使い方や意味が分かるようになってから過去問題集に取り組み、間違えた問題はテキストを見直して繰り返し復習することが大切です。

3.土地家屋調査士法の勉強法

土地家屋調査士法からの出題は比較的少ないとされています。
テキストと過去問題集を使用しますが、勉強時間を有効的に使うためにも、始めから細かい部分まで学習するのではなく、まずは基本知識を重点的に学習するのがポイントです。

独学による【書式問題】の勉強法

書式問題では、「土地」「建物」から1問ずつ出題されます。
問題の事例を読み解いて「申請書」の書き出しや「計算」「作図」を行う出題形式です。
書式問題は実技要素が必要なため、あらゆる問題に触れて慣れておくことがポイントになります。

1.「土地」の勉強法

土地の問題では、座標値を用いた「計算」が重要なポイントになります。
そのため、点の移動や、放射計算・交点計算などの基本的な座標計算を習得し、電卓でも正確に答えを出せるよう学習することが必要です。
「計算」以外の問題については、「申請書」「作図」ともに過去問題集で出題傾向を把握し、多くの問題をこなしていきましょう。

2.「建物」の勉強法

建物の問題では「申請書」の書き出しが必要です。
建物に関わる申請書は複雑で様式も多いため、まずは基本をしっかり習得し応用へと進めていきましょう。
「作図」は、量が多く正確性も求められるため、点や線の使い分けや図面の見極めなど細部まで正しく描けるようにして学習することが大切です。
「計算」は、建物の図面や問題内容を正確に読み取れるよう学習しましょう。

 

 

ただ気になるのは実際にはどのぐらいの勉強時間が必要なのかという所ですよね?
独学で勉強した場合、だいたいどのぐらいいの時間がかかるのかもあわせてご紹介します。

土地家屋調査士試験独学合格勉強時間はどのくらい?必要時間を解説

効率良い勉強法を用いて独学で合格を目指そう

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで土地家屋調査士試験の独学による勉強法がご理解いただけたと思います。
独学は時間の融通や費用の削減など良い面もありますが、遠回りな方法であるためにモチベーションの維持が大事です。
ぜひ効率的な勉強法を参考にして独学で試験合格を目指していきましょう。

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