土地家屋調査士試験の科目別傾向とおすすめの過去問・予想問題集3選

土地家屋調査士試験は、まず筆記試験が行われ、合格者のみ口述試験に進むこととなります。
筆記試験は平面測量と作図の試験が行われる午前と、民法や法律についての試験が行われる午後の二部に分けて実施されますが、測量士や一級・二級建築士の資格があれば午後の部のみの試験です。
今回は、土地家屋調査士試験の過去問より、午後に行われる筆記試験を解くポイントを解説します。

また、おすすめしたい過去問集・予想問題集を3冊ご紹介します。

試験は、択一式・記述式など、さまざまな形式で問題が出題されるため、それぞれ試験の対策用の問題集があります。

各問題集の特徴なども簡単に触れますので、購入検討の参考にしてみてください。

土地家屋調査士試験の過去問傾向<多肢択一式問題>

多肢択一式問題でしっかり点を取れることが、合格の第一歩。
多肢択一式問題は、過去問とテキストを何度も繰り返すのが、効率的な勉強方法です。
問題を解いた後にテキストを読み、徐々に理解を深めましょう。

民法 に関する過去問を解くポイント

民法の出題範囲は、総則、物権、相続からそれぞれ1問ずつ、計3問が出題されます。
民法が出題されるようになったのは平成16年度の試験からと、過去問の量が多くないため、宅建士試験などの過去問も活用して理解を深めておくといいでしょう。

過去問を見ると、民法の試験には登場人物が登場するものもあり、一読しただけでは理解しにくいものもあります。
解く際には、関係図を書き、情報を整理しながら進めていくようにすると、結果的に早く解け、見直しもしやすくなるでしょう。

不動産登記法に関する過去問を解くポイント

不動産登記法は全部で16問出題される重要な科目です。
過去問を見てみると、不動産登記法はもちろん、不動産登記規則や不動産登記令といった関連法規や先例なども出題されており、範囲が広いことが分かります。

似た用語や概念がたくさんあり混乱しやすいため、まずはしっかりテキストを読み込み、理解することから始めましょう。
過去問→テキストを繰り返すことで、イメージを構築しやすくなるはずです。
試験問題は条文の文言で出題されることも多いため、六法の不動産登記法の中にある根拠条文にも目を通し、馴染んでおくとより解きやすくなるかもしれません。

土地家屋調査士法に関する過去問を解くポイント

土地家屋調査士法については、1題のみの出題です。
したがって過去問も多くはありませんが、学習範囲も狭いため、過去問をやり込んでおけばある程度カバーすることができるでしょう。

令和2年8月1日に土地家屋調査士法が改正されているため、改正箇所もきちんと頭にいれておいてください。

土地家屋調査士試験の過去問傾向<記述式問題>

記述式問題は、計算・申請書・作図という構成です。
多肢択一式問題ができるようになったら、応用である記述式問題の過去問に挑戦しましょう。傾向を理解するため、新しい過去問から取り組んでいくのがおすすめです。
ボリュームの多い記述式問題は、問題文からではなく注意事項と問いを先に確認するのがポイントです。
計算機や定規など、道具の使い方も意識しながら過去問に取り組んでください。

土地の記述問題の過去問を解くポイント

土地の記述式問題を解く目安時間は、60分。問題把握に20分、計算に20分、図面作成に20分です。
土地は申請書のパターンが少ない分、計算の難易度が高い傾向にあります。
特に座標値の計算は必ず出題されており、ミスをすれば辺長や地積も間違えてしまうため、しっかり押さえておきましょう。

建物の記述問題の過去問を解くポイント

建物の問題には、普通建物と区分建物の2種類あります。
それぞれ特徴が異なるため、普通建物の問題から取り組み、そのあとに区分建物に進めると理解しやすくなるでしょう。

建物の記述式問題を解く目安時間は、50分。問題把握に30分、図面作成に20分です。
バリエーションの多い申請書が正しく記載できるかどうか、早く図面を書けるかどうかが課題となります。
計算問題は土地ほど複雑ではありませんが、ひっかけ問題もあるのでしっかりと問題文を読みましょう。

 

土地家屋調査士を目指す方におすすめしたい問題集3選

土地家屋調査士を目指す方におすすめしたい問題集を3冊ご紹介。

それぞれの問題集のおすすめポイントや特徴にも簡単に触れていきます。

過去8年間の択一式問題を収録!日建学院の「土地家屋調査士 択一式過去問」

日建学院の講師・齊木公一が監修する、土地家屋調査士に関する過去問を集めた、問題集です。

最新の令和3年度版があり、過去8年間の択一式問題が載っています。

こちらの問題集の他に「記述式」などもありますので、一緒に購入するのがおすすめです。

出版:建築資料研究社

発売日:2021年2月24日

重要問題を厳選!法学書院の「土地家屋調査士 過去問セレクト(午後の部・択一)」

法改正にも完全対応、重要な過去問を集めた、法学書院の「過去問セレクト」です。

正解の根拠と結論を明快に解説している点が特徴で、土地家屋調査士受験研究会が編集にあたっています。

同じ出版社から「土地家屋調査士短期合格必勝法(午後の部)」も発売されており、合わせて読みたい1冊です。

出版:法学書院

発売日:2020年7月1日

オリジナルの予想問題集!住宅新報社の「土地家屋調査士 記述式セミナー」

楽学シリーズの、記述式問題のための予想問題集です。

出題傾向を分析し、50問の予想問題集がピックアップされています。

土地家屋調査士に関する問題集は過去問題集が多い中、オリジナル問題である予想問題集は貴重です。

1つの問題に、多くの論点を挿入している点が特徴となっています。

1問における計算量が本試よりもあえて多くしてあることで、繰り返し練習するのにもおすすめです。

出版:住宅新報社

発売日:2016年11月25日

試験の対策に、問題集を活用しよう

今回は、土地家屋調査士を目指す方のために、科目別で過去問の傾向と、おすすめの過去問と問題集について紹介してきました。

試験対策の問題集を知るきっかけとなりましたでしょうか?

気になる問題集があれば、インターネットや書店で購入してみてください。

当サイトでは土地調査士の資格取取得をお考えの方のために、おすすめの土地調査士の予備校をランキング形式で紹介しています!良かったらチェックしてみてください。