
土地の地積や境界を正しく計測する「土地家屋調査士」は、脱サラ後に独立開業を目指すこともできるお仕事です。
この調査士になるために、まず「土地家屋調査士補助者」と呼ばれる仕事に就き、知識と経験を重ねて国家試験にチャレンジするケースもみられます。
土地家屋調査士補助者は、文字通り土地家屋調査士のサポートをする仕事です。事務所の規模によって働き方が変わる場合があるため、身につけておきたいスキルが得られるように、環境は慎重に選ぶ必要があります。
本記事では土地家屋調査士補助者のお仕事について、仕事内容・需要が多い理由・求められるスキルなどを詳しく解説します。土地家屋調査士を目指している方はぜひ参考にしてください。
Contents
土地家屋調査士補助者とは
土地家屋調査士補助者とは、土地家屋調査士の下で登記測量・事務作業・現地調査・役所調査・書類手続きなどの業務に従事し、その補助をするお仕事です。
補助者も現況測量・確定測量と呼ばれる業務に従事しますし、実務経験を積みながら間近で土地家屋調査士の仕事に触れられます。
図面作成や登記関連の難しい業務に慣れていけば、土地家屋調査士としてデビューした後の仕事にも活かすことができます。
補助者として何年も勤務しているケースもみられます。
たとえば大きな事務所では数名のチームを組んで測量にあたるなどのチーム体制をとっているところがあり、土地家屋調査士に経験が不足しているような場合に、補助者が土地家屋調査士試験に合格すると雇用先の事務所で登録してもらえるメリットも。
現場での測量業務は土地家屋調査士が中心となって行いますが、その際にサポートとして経験が積めるため、何年も補助者を続けている方も多くみられます。
意外と求められている土地家屋調査士補助者
土地家屋調査士補助者は資格がなくても働けるため人気があります。
現場では土地家屋調査士が中心となって作業を行う一方、チームやメンバーをまとめられる土地家屋調査士補助者の需要も大きく、また若い人や体力のある人を補助者として雇いたい事務所も少なくありません。
大きな事務所、規模に関わらず案件数が多い事務所では日々現場へ向かい測定を行いますが、その際に土地家屋調査士だけでは人手が足りず、補助者を募集することがあります。
土地家屋調査士補助者の需要が高い理由
土地家屋調査士補助者の需要は意外に高く、以下のような環境で需要があります。
土地家屋調査士補助者の需要が高い環境
- 開業したばかりの土地家屋調査士事務所
- 案件数に対して人手が足りていない事務所
- 年齢層が高く若いスタッフが必要な事務所
土地家屋調査士の仕事には、資格がなくてもできる事務作業なども多く発生します。
そのような作業は補助者が担うことになりますが、人手が不足していると調査士自身で取り掛からなくてはならず、案件の受注と消化に影響が出るため、補助者の募集がかけられます。
開業したばかりでスタッフを雇い入れたい事務所、案件数は豊富でも人手不足の事務所は積極的に補助者の募集をかける傾向にあります。
また土地家屋調査士は年齢層が高めの職種であり、「若い人の力がどうしても必要」という職場も多いようです。
土地家屋調査士補助者に求められるスキル
土地家屋調査士補助者に求められるスキルは「事務・雑務」と「専門性の高い業務」に分けられます。
事務・雑務については測量結果や登記申請に使用する書類の作成やメールの送受信、業者等への書類の手配や官公庁等の資料調査がメイン。補助業務をこなしながら、丁寧で迅速な作業スピードを身につけていきます。
専門性の高い業務とは、測量や測定作業の補助業務です。
慣れてくると現場でチームをまとめたり、測量機器の管理や操作の指導をしたりと責任ある業務が任され、立場に応じて年収や待遇が上がっていきますが、作業には的確さと迅速さが求められます。
土地家屋調査士補助者の年収
土地家屋調査士補助者の年収は、未経験の場合でも300万円程度から始まります。
年齢やスキルによってはそれ以上から始まることもあり、事務所の規模や待遇、責任ある立場を任されると400万~500万ほどの年収が期待できるでしょう。
事務所内で営業活動やマネジメントを行う場合、事務所の方針によってはインセンティブが加わることもあり、その場合は年収500万を大きく超えていきます。
ただし事務所の規模や業績、インセンティブなどの報酬体系にもよりますので、転職や就職をする際に応募先の給与体系を確認してください。
土地家屋調査士補助者になるメリット
土地家屋調査士補助者になるメリットは、土地家屋調査士の仕事に直接関われることです。
図面を見て勉強したり、わからないことを質問したりしながら、生きた測量・登記の仕事を学べます。
転職を繰り返していくつかの事務所や会社を経験すると、自分に合う事務所の方向性や雰囲気が掴めてくるため、専門的スキルを獲得しながら見る目も養えます。
測量の現場は常に新鮮であり、まったく同じ土地というものは存在しません。そのため、現場での作業は新しい発見や学びが多く、困難な状況ほどやりがいを感じられるでしょう。
試験勉強中はフルタイムの業務が難しくなるため、アルバイト採用で入る方法も選べます。
柔軟な対応を行ってくれる事務所や会社では、資格取得を応援するために補助者のアルバイト採用を行い、その後の試験合格と同時に社員に登用してもらえます。
土地家屋調査士補助者になる方法
土地家屋調査士補助者になるためには、就職サイトや転職サイト、転職エージェントなどを通じて募集がかかっている求人に応募します。
「未経験者可」「未経験可」としている事務所や会社は測量・登記の経験がなくても補助者として採用される可能性があります。
「要運転免許」や「要運転経験」のように、現場作業に必要なスキルを条件として挙げている求人もあります。応募可能な年齢を「18歳~35歳くらいまで」と制限している求人もみられるため、条件をよく確認してから応募するようにしてください。
需要が高く将来性も期待できるお仕事
いかがでしたか?
土地家屋調査士補助者は現場での測量に欠かせない存在であり、未経験から国家資格の取得が目指せるお仕事です。
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