土地家屋調査士のバッジのモチーフは?仕業がバッジをつける意味も解説
土地家屋調査士を目指していていて、土地家屋調査士のバッジに興味・関心をお持ちの方もいるでしょう。土地家屋調査士のバッジは、五三桐花と測量を意味する「測」の文字をモチーフとしたデザインです。今回は、土地家屋調査士をはじめとする8士業のバッジの色やデザインのほか、土地家屋調査士の仕事内容などを解説します。

士業がバッジをつける意味

士業のバッジは、有資格者であることを証明するために着用するものです。士業とは、弁護士や司法書士などに代表される、名称の末尾に「~士」がつく職業の通称であり、土地家屋調査士もその一つです。士業は、法律や税務に関する専門的な業務を独占できる権限が与えられており、高度な専門知識を持っています。 こちらの記事では、働きながら土地家屋調査士資格を取得するための勉強法を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。 土地家屋調査士の資格を働きながら取得するための3つの方法とは?

8士業ごとに違うバッジの色とデザイン

士業の中でも、職務上必要な場合に、戸籍や住民票などを第三者の委任状がなくても請求できる8種類の職業を「8士業」といいます。8士業のそれぞれのバッジの色とデザインは、以下のとおりです。
    • 【弁護士】依頼を受けて刑事・民事訴訟や和解交渉、行政庁に対する不服申立などを行う専門職です。弁護士バッジの銀色の「天秤」は公平を、金色のひまわりは自由をあらわしています。
    • 【弁理士】特許・実用新案・意匠・商標などといった知的財産の権利化および保持するためのサポートを業務として行います。弁理士のバッジには、16枚の花弁が並んだ「十六花弁菊」と、その中央に「五三桐花」が配されており、色は金色です。
    • 【司法書士】依頼を受け、登記の代行および裁判書類作成提出業務などの法律に関する書類の作成や手続きを行います。司法書士のバッジは、銀色の土台に、金色の「五三桐花」が浮き彫りになったデザインです。
    • 【税理士】税の専門家として、申告納税制度を推進する役割を担います。申告納税制度とは、納税者が自らの所得を計算し、納税額を算出する精度のことです。税理士のバッジは、二重の金色の円の上部に、日本の国花である金の「桜」があしらわれています。
    • 【行政書士】依頼を受けて官公署に提出する書類を作成する、あるいは代行・相談などに応じる専門職です。行政書士のバッジは、金色のコスモスの花弁10枚が、バッジ中央の「行」の文字を囲んだデザインです。コスモスの花言葉は「調和と真心」といわれています。
    • 【社会保険労務士】労働関連法令や社会保障法令にもとづく書類の作成や申請代行のほか、企業での労務管理や社会保険に関する相談に応じたり指導を行ったりします。社労士のバッジは、金色の「十六花弁菊」が、社会保険労務士の頭文字である「SR」を囲んだデザインです
    • 【土地家屋調査】測量および不動産表示に関する登記の専門家です。依頼を受けて土地や建物の所在や形状、利用状況などを調査し図面の作成をするほか、不動産の表示に関する登記の申請手続きなどを行います。土地家屋調査士のバッジのモチーフは士五三桐の形で、中央に「測量」を意味する「測」の文字が書かれているのが特徴です。
    • 【海事代理士】依頼を受けて登記その他の海事法令に基づく手続き、およびその書類作成を代理することが認められています。海事代理士のバッジは「菊」と船の舵輪である「ラット」がモチーフで、金色の菊の花弁が中央のラットを囲むデザインです。

土地家屋調査士と司法書士は五三桐花

土地家屋調査士と司法書士、弁理士のバッジは、いずれも五三桐花がモチーフです。桐の花の数が左から「3・5・3」の順番で並んでいることから、「五三」と呼ばれています。五三桐花は、もともと桐の花や葉を図案化した家紋である「桐紋」の一種でした。かつては、皇室専用の紋章としても用いられていたことで知られています。

土地家屋調査士とは

土地家屋調査士とは、不動産の状況を正確に登記記録に反映させるために必要な、土地や家屋の調査や測量を行う専門家のことです。登記および登記制度とは、重要な権利や義務などを公示し、保護した上で円滑な取引を行うための法制度の一つです。ここからは、土地家屋調査士の役割などについて解説します。

土地に関する登記

土地家屋調査士は、土地に関する登記を行います。不動産登記事項証明書に登記する内容は、どのような不動産なのかをあらわす「表題部」と、所有者が誰かをあらわす「権利部」にわかれています。このうち、表題部の登記を代行できるのが、土地家屋調査士です。 たとえば、独立した1つの土地を2つに分ける際や、田畑を建物の敷地として使えるようにする際などの不動産の表示に関する登記を行うために、土地の調査や測量を行います。

建物に関する登記

土地に関する登記と同様に、建物に関する登記の代行も土地家屋調査士の仕事です。建売住宅を購入した際やマンションなどを新築した際などに、それらの登記を行うことを目的に、建物の調査や測量を実施します。

境界確定測量など

土地家屋調査士は、境界確定測量なども行います。境界確定測量とは、土地家屋調査士などの資格者が立ち会い、隣地所有者とともに土地の境界を明確にするための測量のことです。

筆界と所有権界の違い

土地の境界には、「筆界(ひっかい)」と「所有権界」の2つの境界があります。筆界は登記簿の手続きがされているため、当事者間の同意があっても変更はできません。しかし、所有権界は私法上の境界であるため、当事者間の合意があれば変更が可能です。 また、筆界は通常、目視ができないのに対し、所有権界は境界杭などにより目視ができます。 筆界とは、法務局に一筆(いっぴつ)として公示されている土地と隣り合っている土地との線のことで、「公法上の境界」とも呼ばれます。一筆とは、登記上の土地の個数をあらわす単位を意味する言葉です。 一方、所有権界とは、所有者の利用状況など合意によって設定した線のことです。筆界と所有権界は一致していることが一般的といえるでしょう。ただし、一筆の土地の一部を他人に譲渡したり筆界を所有者の合意のもと引き直したりした後、登記手続を行わないでいる場合は、両者が一致しないこともあります。

土地家屋調査士のバッジは五三桐花と「測」の文字がモチーフ

土地家屋調査士のバッジは、五三桐花と測量を意味する「測」の文字をモチーフとしたデザインです。土地家屋調査士のほかに、司法書士や弁理士のバッジも五三桐花を模しています。五三桐花は、桐の花の数が左から「3・5・3」の順番で並んでいることが特徴です。 土地家屋調査士をはじめとした士業のバッジは、有資格者であることを証明するために着用するものです。バッジを胸に活躍する自分の姿を思い描きながら、土地家屋調査士の資格取得を目指しましょう。  当サイトでは土地調査士の資格取得を考えている方のために、おすすめの土地調査士の予備校をランキング形式で紹介しています。 ぜひチェックしてみてください。