
土地家屋調査士試験は、不動産の表示に関する登記や境界確定などを担う専門家として活躍するための重要なステップです。
「今年は受験しよう」と決意したものの、いざ願書を手に入れて提出する段階になると「いつ、どこで、どのように出願すればいいのだろう」と悩む方も少なくありません。
そこで本記事では、土地家屋調査士試験の「願書の入手方法」から「提出期限」「必要書類の一覧」、そして「出願手順」「注意点」までを網羅的に解説します。
自分に合った学習計画を進めるうえでも、出願は避けて通れない第一関門。
スムーズに願書提出を完了させ、合格への道のりを一歩ずつ踏み出しましょう。
Contents
土地家屋調査士試験の願書を手に入れる方法
土地家屋調査士試験の願書は、毎年決まった時期に配布が開始されます。
具体的には、例年7月上旬から配布が行われるケースが多いです。
願書の配布場所や入手方法としては、以下のような方法があります。
法務局や地方法務局の窓口で配布
土地家屋調査士試験を管轄する法務省関連の施設(法務局・地方法務局)で直接受け取ることが一般的です。
「登記相談室」や「総務課」など願書配布を担当する部署が設置されている場合があります。
郵送での請求
法務省や受験地の法務局に郵送請求することで、願書を送付してもらう方法があります。
郵送請求の際には、切手を貼った返信用封筒や請求内容を明記した申込書などが必要です。
公式サイト等で手続き方法が案内されるので、しっかり確認しましょう。
インターネットでの願書情報確認
現在、Web上で願書のダウンロードができるかどうかは年度によって異なります。
たとえば、PDF形式での願書配布がない場合でも、出願要項や必要書類のリストが掲載されている場合があるため、必ず公式サイトをチェックしてください。
願書の配布開始日や配布場所は年度によって変更される可能性があるため、最新情報を法務省や法務局、土地家屋調査士会などの公式サイトで確認することが大切です。
土地家屋調査士試験の願書の提出期限
土地家屋調査士試験は、例年8月上旬〜中旬頃に願書の受付がスタートし、約2〜3週間程度の提出期間が設けられます。
正確な日程は毎年の公告で公表されますが、公式な願書の配布開始から1か月程度で締め切られるイメージです。
提出期限を過ぎると、いかなる理由があっても受理してもらえない場合がほとんどです。
「仕事が忙しくて忘れていた」「郵送が遅れて間に合わなかった」などのトラブルを防ぐためにも、配布開始からなるべく早めに願書を手に入れ、必要書類を準備することをおすすめします。
また、受験手数料を支払うための収入印紙の購入や、写真撮影なども意外と時間がかかります。
とくに平日は仕事で郵便局や写真館に行けない方は、週末や休暇を利用して余裕を持って手続きを進めるようにしましょう。
土地家屋調査士試験の出願に必要な書類
土地家屋調査士試験の願書提出には、いくつかの書類が必要となります。
年度によって細部が変更されることもあるため、願書に同封されている「出願の手引き」や法務局の公式情報を必ず参照してください。
一般的には、以下の書類が求められます。
1.願書(受験申請書) | 指定様式に、氏名・住所・生年月日・職業などを記入する必要があります。
顔写真を貼付する欄が設けられている場合が多いです。 |
2.写真(パスポートサイズ) | 一般的に、縦4〜5cm×横3〜4cm程度のサイズが要求されます。
帽子無し・正面・上半身など、細かい条件が指定されることがあるため注意しましょう。 写真の裏面に氏名を記入しておくと紛失や混乱を防げます。 |
3.受験手数料の収入印紙 | 受験手数料は、例年8,000円程度とされています(年度により変更の可能性あり)。
この手数料を収入印紙として購入し、所定の場所に貼る形で納付します。 |
4.住民票や戸籍抄本(必要に応じて) | 原則として、日本国籍を証明するための書類が必要とされる場合があります。
また、氏名や本籍地の確認のため、戸籍抄本を提出するよう指示されるケースもあります。
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5.その他の証明書 | 過去に土地家屋調査士試験を受験したことがある方や、他資格との関連がある方など、追加書類が必要なこともあります。
該当する場合は、出願の手引きをよく読み、不備のないように準備しましょう。 |
該当する場合は、出願の手引きをよく読み、不備のないように準備しましょう。
土地家屋調査士試験の願書を提出する手順
ここからは、実際にどのように願書を提出すればよいのか、具体的なステップを解説します。
基本的には、「必要書類を用意→受験手数料の納付→願書の提出(窓口 or 郵送)」という流れになります。
手順① 必要書類を用意する
まずは、前述したような願書(受験申請書)・顔写真・受験手数料・住民票(戸籍抄本)などを漏れなく揃えましょう。
書類の記載内容に誤りや不足があると、後日修正や追加提出を求められる可能性があり、余分な手間と時間を浪費してしまいます。
特に写真のサイズや撮影基準は、案外細かいので注意が必要です。
無帽・正面・上半身といった条件を満たしているか、さらに6か月以内に撮影した写真であるかなど、指定を厳守しましょう。
手順② 受験手数料を収入印紙で納付する
土地家屋調査士試験の受験手数料は、収入印紙を願書に貼付する形で支払うのが基本です。
印紙は郵便局で購入します。
注意点としては、
- 必ず所定の金額を購入し、不足しないようにする(過不足があると受理されない)。
- 貼付場所や消印方法は出願の手引きに従う(場合によっては、自分で消印しないよう指示されるなどルールがある)。
収入印紙の紛失・破損を防ぐため、購入後は速やかに願書に貼るか、しっかり保管しておきましょう。
手順③ 窓口もしくは郵送で提出する
願書の提出方法には、大きく分けて窓口持参と郵送の2種類があります。
窓口持参の場合 | 受験地を管轄する法務局や地方法務局の窓口に直接出向き、書類を提出します。
窓口の受付時間は平日9:00〜17:00など、限定されているケースが多いので、事前に確認しましょう。 書類に不備があった場合、その場でアドバイスを受けられるメリットがあります。 |
郵送の場合 | 指定の宛先に願書一式を郵送します。
書留郵便や簡易書留など、追跡可能な発送方法を利用するのがおすすめです。 郵送日ではなく、法務局に到着した日が受付日となる場合があるため、締切ぎりぎりでは間に合わないリスクがあります。 |
窓口に行く時間が取れない方は早めに郵送の手続きを進め、余裕を持ったスケジュールを組みましょう。
土地家屋調査士試験の願書に記入する内容
願書(受験申請書)には、主に以下のような情報を記入することが求められます。
1.氏名・生年月日・住所・職業 | 法的な身分証明と照合できるよう、戸籍や住民票に記載されている正確な情報を記入する必要があります。 |
2.試験区分や受験地 | 土地家屋調査士試験は全国で行われるため、自分が受験を希望する地域(管轄の法務局管内)を間違えないように選びます。
午前の部・午後の部の別などが記載されている場合は、指示に従ってチェックを入れます。 |
3.連絡先(電話番号・メールアドレス) | 受験票の送付や不備連絡などを受け取るため、日中連絡が取りやすい手段を示しましょう。 |
4.学歴・経歴など(必要に応じて) | 一部の試験では学歴を記入する欄がある場合もありますが、土地家屋調査士試験では必須でないケースもあります。
ただし、「職業欄」や「勤務先欄」がある場合は、現状の職務内容を簡潔に書く必要があるかもしれません。 |
5.写真貼付欄 | 写真の貼付位置やサイズを守ります。
必要事項(氏名)を写真裏面に記入するなど、手引きに沿って処理を行いましょう。 |
提出前には、誤字脱字や記載漏れがないかをしっかり確認しましょう。
特に漢字の表記ミスや数字の記載ミス、押印箇所の見落としなどは意外と起こりがちなので、丁寧にチェックしてください。
土地家屋調査士試験の願書を提出する際の注意点
願書を提出するうえで、いくつかの注意点を押さえておくとスムーズに手続きを進められます。
締切間際に提出しない
郵送の場合、締切日の消印ではなく、法務局への到着日が有効なことが多いです。
窓口でも、業務時間外の提出は受理されないので注意してください。
記入ミスがあった場合は二重線+訂正印
ボールペンで記入する際、誤字などを修正液で消してしまうのはNGとされることが多いです。
公式書類としての体裁を保つためにも、二重線で訂正し、訂正印を押すなどルールに従って修正しましょう。
複数回受験している場合、前回の受験番号を記入
過去に受験経験がある方は、受験番号を記入する欄がある場合があります。
受験票や不合格通知などを保管していれば、そこに記載されている番号を確認して正確に記入します。
印紙は「受験申請書」に貼る
まれに間違えて別の書類に貼ってしまう方がいますが、指示された場所に貼らないと無効となる恐れがあります。
写真の裏面に氏名を書く
写真が剥がれてしまい、書類と分離した際に誰の写真か分からなくなるトラブルを防ぐためにも重要なポイントです。
こうした基本的な注意をしっかり守ることで、願書の不備や再提出のリスクを減らすことができます。
何よりも、落ち着いて早めに手続きすることが最大の防御策です。
スムーズな願書提出で合格への第一歩を踏み出そう
土地家屋調査士試験の願書提出は、受験生にとって最初の大事な手続きです。
希望の法務局で直接受け取る、あるいは郵送請求や公式サイトで情報を入手するなど、自分に合った形で願書を入手しましょう。
提出期限は例年8月上旬から中旬にかけて設定されるため、時間的余裕をもって手続きを進めることが肝心です。
必要書類としては、受験申請書(願書)、写真、収入印紙などが挙げられますが、年度ごとに細部が変わる可能性もあるため、願書に同封される「出願の手引き」をしっかり確認してください。
提出は窓口持参か郵送が主な手段となり、いずれも締切を過ぎてしまうと受け付けてもらえません。
平日は仕事や家事に追われている方が多いと思いますが、週末や勤務後の時間をうまく使い、不備のないように提出を済ませましょう。
この願書提出をクリアすれば、いよいよ本格的に試験勉強に集中する段階に入ります。
学習計画をスムーズに進めるためにも、願書関連の準備を早めに済ませ、土地家屋調査士としての第一歩を踏み出していきましょう。
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